非円形ギア最大の特性であるギヤレシオの変化を各選手のペダリング特性や取り組む種目に合わせ、理想のペダリングを可能にするBaroque-Gearは、三次元CADCAMと高速マシニングセンタにて生産することにより、豊富なバリエーションの生産が可能です。
「バロックギヤ:39T±2 120°」は、クランク軸トルクにおいてピークトルクの出現角度が上死点から120°とかなり遅れた位置にあります。 選手の個別性を観察するなかでこれは特別珍しいことではありません。 一般的に理想とされるクランク水平位置(90°)でピークトルクが出現する選手もいれば、30°遅れた120°の位置でピークに達する選手も存在します。 踏み込み位相において仮想最大歯数41T 、上下死点において仮想最小歯数37T と控えめな歯数変化を発生させる形状をしています。この小さめの変化は、インナーからアウターに変速した際に感じる違和感を抑えるのに効果的です。 ±2はロードレースに適します。
なめらかに踏力変化をする±2は高めのケイデンスにも対応可能です。 また殆ど踏力を発揮できない上下死点においては、-2Tぶん負荷を軽減させることで素早くデッドゾーンを通過させマイナス加速度の発生時間を短縮させることが可能になります。
最もペダル踏力を発揮しているクランク位相でこそギヤ歯数を増大させて推進力を得ることが出来ていないなら「それこそパワーロス」です。なぜ今までピークトルクが出現する角度で「スカッ」と抜けていたのか? それは個別性に対応したギヤ形状ではなかったからです。 選手がペダリングスキルを磨いてギヤに合わせる? いえギヤが選手に合わせるべきでしょう。
写真 1
左の写真はギヤ表側 ロゴはレーザー刻印ではなく本物の彫刻で彫ってあります。ホワイトレターを入れたものです。右の写真はギヤ裏側 補強用のリブがギヤ全周に渡り施されて横剛性を確保しています。 材質は超々ジュラルミンであるA7075にT6熱処理を施しています。
下図の赤色の円は仮想最大歯数41Tの直径でクランク角度が120°付近で歯の数が4つほどの間、赤色の円に達していることが判ると思います。この最大歯数が4つというのは少し狭いストライクゾーンです。 選手の個別性としてピークトルクが出現するクランク角度が120°ならばその付近でしっかり掛かる形状をしたギヤであれば、結果としてパフォーマンスアップに繋がります。 青色の円は仮想最小37Tの直径でクランク角度が上下死点にきた際に青色に達することでデッドソーンを素早くやり過ごすことが出来ます。
上図において 41Tの最大直径(赤) 37Tの最小直径(青) を示す。
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