スミスオリジナル 非円形サイクルギア バロックギア

数年前から90°をお使いの中尾直人さん今回は初めて100°を試用! すると意外なインプレ結果を書いてくれました。 90°か100°か どちらかが自分には合っているという従来のテスターとは全く違うインプレ結果に! 用途に合わせて使い別ける さあ どんな風に使い分けるんでしょうか? お楽しみに

SMITH Baroque-Gear 角度100°

CeraLightはヒルクライム用超軽量ホイールの代名詞

 

テスター企画第二弾!! (株)スミス様 @baroquegear より、ヒルクライムで効果抜群という、有名な非真円インナーギア「バロックギア」を試す機会をいただきました!!

今回使ったのは、36T±2の100°バージョン。色はガンメタです。実は同じバロックギアの36T±2の90°を以前から愛用しておりましたので、そもそもバロックギアを初めて使った時の印象から、使い込んだ後、そして今回の100°との違いについて、書いてみたいと思います。

先ずはギア本体や取り付けについて。 図形でみるいわゆる楕円ではなく、独特で不思議な形状をしています。表面は一枚ずつマシニングで削り出しされていて、めちゃくちゃ綺麗で高精度。ブルーは鮮やかな青ですが、ガンメタの方は少し赤みがかったグレーメタリックという感じで、渋くてどんなバイクにも合いそうです。

取り付けもシンプル。クランクを外してチェーンリングボルトを緩めて、インナーギアをバロックギアに交換するだけです!

因みに90°と100°との違いですが、一見分かりませんが重ねてみると、歯先の位置が微妙に違うことが分かります。他社製品では取り付け位置をズラして、ピーク角を調整するものもあるらしいですが、それをするとトルクが抜ける上下死点の位置もズレてしまうらしく、本来の楕円ギアの利点が部分的にスポイルされてしまうようです。それ故、ギア毎に90°や100°のものが用意されているんですね。

では早速、走ってみた感想を。 一言で言うととてもナチュラル、自然です。確かにインナーにして回すと、真円とは異なるトルクの変化に気付くのですが、ペダリング自体には違和感がない。真円のアウターと行ったり来たりしても普通に回せる。アウターインナーどちらも真円ギアの自転車に乗り換えても殆ど違和感を感じません。感じる違いといえば、ペダルがスムーズに綺麗に回るという感覚。ペダルを踏む方の脚ではなく、引き足側のチカラがスムーズに抜け、ペダルがなんの抵抗もなく、下死点から上死点へスルスルっと上がっていく感じ。それもトルクの抜け方が急激ではなく、まるで自分が上手くチカラを抜いたと勘違いするような自然さです。

一方で踏んでいる方の脚はギアが+2しているとはとても思えない感じ。そんなに重くは感じないんですよね。これもよくある楕円ギアのように、急激にココから重くなるぞ!って感じではなく、自分が踏み込んでいくのに同調して、徐々に重くなっていくので、あくまで自然なフィーリング。とにかく、ペダリング全周にわたって、綺麗に上手く回せている感覚がとても強いです。

ただ、ギアが軽過ぎると上手く回せない感覚はありました。軽いギアでケイデンスを上げると、スカスカして綺麗にペダリングするのが難しいと思うのですが、その感覚が誇張される感じで、少し難しいと感じました。この辺りは個々の技量にも関係するかもです。個人的にはケイデンス70〜90辺りでしっかりトルクをかけて回すとフィーリングが抜群に良かったです。

次に90°と100°の違いですが、自分的には100°の方がより斜度のキツい登坂でより無駄なく踏めている感覚がありました。90°の方は緩斜面でも積極的にインナーに落としたくなり、ケイデンス高めでクルクルと回して登りたくなります。そのうち使っていると、これ平坦とかアウターもコレでいいのでは?・・・とか思ってしまうくらいw 逆に100°の方は、斜度10%を超え、ケイデンスが下がってきても、ペダルに体重が乗る感覚というか、しっかりと踏みこめている感じです。

そして、100°の方が真円との違いをより明確に感じました。特に疲れている時に顕著だったのですが、真円は引き足が辛い。ペダルが戻ってこない・・・ペダルが戻ってくるのに余計なパワーを使ってしまっている感じなんです。バロックギアのインナーに落とすと、意識しなくても引き足が戻ってくるので、そこから踏み込みに意識を集中して、パワーをかけられる。結果、身体的にはそれほどでもないのに、真円よりもパワーが出るという感じです。感覚ではありますが、5%〜くらいパワーが上がる時もありました。

この辛い時にとても助けになるのは、ロングライドや長時間負荷のかかるヒルクライムレースでは、非常に有効ですね。余談ですが、昨年膝を痛めた時もバロックギアで回す方が明らかに膝の痛みが少ない。チカラを抜くべきところでしっかりと抜くことができているからこそ、膝への負担も軽減されていたのだと思います。

ピークトルクが発生する角度については、人によって様々なようですが、私個人としては、より脚の負担をなくして楽に高効率に色んな斜度をマルチにこなすなら90°、よりキツい斜度でパワーやタイムを狙っていくなら、100°の方がよりマッチしていると感じました。

しかしどちらを選んだとしても、まるで自分のペダリングが数段上手くなったかのようにクルクルと回せる感覚と踏み込みに集中して効率良く登坂できる感覚は変わらず、どちらもヒルクライムで大きな武器になってくれると思いました!!

この自然さと効率の良さは初心者〜上級者問わず、誰もが使える、どなたにもオススメできる非円形インナーギアですね!!


BaroqueGear Ⅲ   Red-赤
〈 12S 11S 両方に対応 〉 価格¥18,480   
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歯数 形状 角度 Color 色  
34 ±2 100° Red-赤
34 ±3 100° Red-赤
36 ±2 100° Red-赤
  

シマノ クランク

12S   FC-R9200,R8100 対応

11S   FC-R9100,R8000,R7000,FC-9000,FC-6800,FC-5800 対応

 

    

  

形状について 解説ページ 34±2 34±3 をご参照下さい。











バロックギヤをマンガで紹介「The Story of Baroque Gear」

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